強制排気方式だから煙突が短い!薪ストーブ「料理君」の掃除方法や手順を紹介!

うちのかわいい薪ストーブ「料理君」。(料理君の紹介記事→シンプルで煙突のない薪ストーブ「料理君」は安くて初心者にもおススメ!?使ってみた感想や特徴を紹介!)その姿は小ぶりながら、真冬でも十分暖かくお料理も出来るので大活躍ですが、メンテナンス(お掃除)も重要です。強制排気方式なので、普通の長い煙突ではなくて短い筒(1m弱)の中を掃除するので「お掃除がラク!」という前情報もありましたが、ネット上にも詳しい情報は少なく「実際どんな感じなのかな?」と思った方もいるはず。という事で、実際の掃除の様子をご紹介します!
1. 掃除する箇所
掃除する箇所は、扉ガラス、燃焼室(炉内)、オーブン室、各煙道、給排気二重管(煙突)、排気ファンです。料理君は強制排気方式なので、給排気二重管という筒が長い煙突の代わりになるため短くて少しラクですが、こうして挙げると掃除が必要な箇所は結構あります。
2. 掃除の頻度
説明書には「2週間に1度、煙道の清掃をして下さい」とあります。うちは毎日使う訳ではありませんのでシーズン中は3週間に一度位です。
3. 掃除にかかる時間
これは私がストーブ初心者であるために参考にならないかもしれませんが、いつも2~3時間程度 かかります。
4. 掃除道具
掃除道具としては、新聞紙、マスク、手袋、濡らしたウエス(雑巾)、ハケ、灰入れバケツ、灰スコップ、プラスドライバー、スパナ、煙道ブラシ、煙突ブラシ、段ボール(もしくは膝パッド)、掃除機(粉塵OKなもの)、ヘッドライト。こうして見ると結構色々必要です。

5. 準備
思ったよりも煤が舞うので、汚れてもいい服に着替えマスクをします。床も汚れるので新聞紙を敷いて養生します。

6. 扉ガラスの拭き掃除
まずは扉ガラス。(朝の焚き付け前にもやると気持ちい良いです)これは説明書にあった「濡らした雑巾に灰を付けて軽くこする」という方法でやっています。これがまた不思議と綺麗になるんです。(ガラス専用クリーナーや濡れた新聞紙でも良いみたいです)

濡らした雑巾を灰にちょんちょんと付けて…

軽くこすると、あら綺麗!(ちなみに水拭きだけではいまいち綺麗になりません)

7. 燃焼室の灰の除去と煙道のスス取り
次に上段の燃焼室を掃除します。うちでは目安として、焚き付け前に真ん中の給気パイプとロストルが灰で埋もれていたら灰を減らす様にしています。下の写真は掃除前の真ん中の給気パイプが埋もれかけている様子です。

灰を除けたら、給気パイプの手前側に蝶ボルトがあるので緩めてから上に持ち上げる様にして取り外します。


ロストル(網)も持ち上げて、養生した床に一時避難します。

シーズン中は灰を少し残して除去します。シーズンオフに入る前の最後の清掃時は、灰が湿気を吸ってサビたり固まったりするので全て綺麗に取り切った方が良いそうです。(知らずに1シーズン置いておいたら見事にサビが出ました。)

ちなみに奥に見える四角い穴は「一次空気の給気穴」です。ここから空気が送り込まれ、給気パイプを通って小さい穴から空気が出てくるというしくみ。
8. 燃焼室の煙道のスス落とし
続いて同じ燃焼室の煙道の掃除です。燃焼室の両サイドにある煙道を塞いでいる、家のカタチの様なプレートをボルトを緩めて外します。

外したプレートの裏にも煤が付いているので擦って落とします。

プレートを外すと煙道があります。ここが2週間に一度の掃除が推奨されている箇所です。

ご覧の様に煙道は2つに分かれていますので、どちらも付属の長くて細いブラシ(煙道ブラシ)を入れてこすります。入れてみると分かりますが内部は上が天井まで、下がオーブン室のオイルパンの下までつながっています。つまり、ここで落とした煤はこの後にオーブン室を掃除する時に除去出来ますので順番としてはこちらから先にやった方が良いです。
9. 排気ファンの取り外しとスス落とし
続いて下段のオーブン室に行く前に、本体裏側にある「排気ファン」を取り外して掃除します。(私はこのタイミングで電源を切ります)まずは下の画像にあるカバーを外します。左右にプラスネジがあるのでドライバーで緩めてカバーを上にずらすだけで外れます。

この時にケーブルのコネクタも外しておきます。

そしてカバーを外すとこんな感じにファンが見やすくなります。ファンを留めている3つのネジが現れますが、下の写真の様にファンが付いたままの状態ではブラインド気味(よく見えない)なので初めは苦戦するかもしれません。(特に下側!)

この3本のネジを緩めたらファン本体を反時計周りに回すとガコっといってフリーの状態になります。その状態から手前に引くと外せる訳ですが、引き抜く時には羽が本体に触れない様に慎重にいった方が良さそうです。(当たって曲がったりすると異音とか給気効率の悪化になりそうなので)

外したファンがこちら。この羽の一枚一枚の表裏をハケで擦って煤を落とします。写真はそれほど汚れていませんが、薪の焚き方によって煤がもっとこびりついている時もあります。

細かなスキマに入った煤はハケでは取り切れないので、下の画像の様な先のとがったもので軽くこそぎ落としています。(つまようじ等でも良いかも)

掃除するとこんな感じに。だいぶ綺麗になりました。

説明書には「クレオソートの付着がひどい時は、羽部分だけ外して灯油を掛けてバーナーで燃やし切ります」とありますが、何となく怖くてまだやった事はありません。
次は本体側ですが、排気ファンが付いていた場所の内側も擦って見ると煤が結構出てきます。掃除機に細いアタッチメントを付けて吸ったらここは完了。

10. オーブン室の煙道のスス取り
これでやっと下段のオーブン室です。外への煙突にもつながっているのでここがメインという事になるのでしょうか。ここはオーブン室の中を覗き込んで作業するかたちになるので結構きついです。ストーブ前にダンボールを敷くなりして膝を守る事をおススメします。(背中や腰の弱い人も要注意!)あと、ここでヘッドライト装着です。オーブン室の中は暗いのであるとかなり良いです。

まずはオイルパンと奥に見えるプレートを外します。プレートは煙道プレートと同じ様に蝶ネジで留まっているだけです。上下に二つありますが、両方緩めてから上だけ外すと後々戻す時にラクです。(オイルパンは載っているだけなので持ち上げるだけ)

プレート裏も擦って煤を落とします。プレートを外す時にガスケットも一緒にくっついて来てしまいました。よく見ると熱でなのかだいぶやせ細ってきています。

本体の煙突部分の写真です。煙突部分とオイルパンの下も擦ってみましたが煤が山盛りです。この掃除をさぼると、外の光が見えないくらいに煤が詰まって、それに引火して煙道火災という事態になるのでしょう。

そんな事を思いながら気を引き締め直して、ここも掃除機で吸います。上段の燃焼室の煙道からもオイルパンの下に落ちてきていますのでたっぷりありました。

忘れずに煙突につながる部分のガスケットも付けておきます。何回やってもポロっと外れてしまうので、とりあえずガスケット補修用に買っておいたガスケットセメントをふちに塗ってガスケットを固定し、24時間乾燥させてからプレートを戻しました。(結局、数か月後に新品のガスケットに交換しました。そのお話はまた別の記事で紹介します!)

ちなみに上の写真は蝶ネジが一つだけ付いてますが、外す時に取らずに残しておいたものです。こうしておくとプレートを戻す時にここにまず載せてから上の蝶ネジの場所を探せるので多少ラクになります。(と言っても、この作業自体かなりじれったい!)
11. 屋外側からも煙突のスス取り
忘れてはいけないのが、屋外側からの煙突のお掃除。もちろんここも掃除します。左右に回しながら煙突の先っぽを外します。

ちなみに煙突はデフォルトではシルバーですが、耐熱スプレーで黒マットに塗ってもらいました。それはさておき、先っぽを外してみるとこんな感じに中が汚れております。本体側からと同じ様にブラシで擦ったら掃除機で吸って「料理君」のお掃除は完了です!

というわけで、「料理君」のお掃除の様子 はいかがでしたでしょうか。この方法や流れがベストとは言えないのですが、私は今の所これで落ち着いています。掃除の雰囲気が感じ取って頂ければ幸いです。
個人的な感想としては正直中々大変な作業ですし、休日に気合入れてからやる感じなので安易には友人には進められないですね(笑)見た目がかわいい「料理君」なのでお掃除もかわいいのかと思いきや、能力も本格的なだけに「お手軽・簡単」とまではいかない様です。
とは言え、こんな大変な作業も「十分な暖かさと見た目のかわいさ」があるので私は全然目をつむれます!他の薪ストーブを掃除した事がないので比べられないですが、大変な部分もあるけれど「ラクな方」なんではないでしょうか?あ、あと掃除を業者さんに頼まず自己完結出来そうな所も良いですよね!
そんなかわいい料理君を使ってみた感想の記事はこちら → シンプルで煙突のない薪ストーブ「料理君」は安くて初心者にもおススメ!?使ってみた感想や特徴を紹介!